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海斗と健と亮子の3人が約束をして放課後お見舞いへ行くようになって一週間が過ぎていた。


『ごめん、今日は検査が長くなりそう』


そんな連絡が来て海斗は肩を落とした。


今日も梓に合えると思っていたけれど、そういうわけにはいかなさそうだ。


「最近検査が多くなったね」


仕方なく3人でブラブラと歩きながら亮子が呟く。


「そうだなぁ」


健は流れてくる汗を手の甲で拭って答えた。


季節は夏が近づいてきていて、もうすぐ夏休みが始まる。


楽しみ半分、今年はどうしようかと悩む気持ちが半分ずつある。


できれば毎日梓に会いに行きたいけれど、今回みたいに検査で会えない日だってあるはずだ。


「本当に私の臓器を使えるんだったら……」


亮子はそこまで言って口を閉じた。


それ以上言うときっと海斗と健が怒ってしまうことがわかっていたからだ。


相変わらず梓のドナーが現れることはなく、梓はどんどんやつれていっていた。


それを止める術は3人には持っていない。