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生徒たちで賑わっているグラウンドを横目で見て、海斗と健は校門を抜けた。


問題の空き地は学校を出て右手にある。


昔は大きな屋敷が建っていたらしいけれど、今はそこも子どもたちの遊び場になっていた。


「別に、ネコなんていねぇじゃん」


空き地の中では4年生くらいの女子生徒が数人でだるまさんがころんだをしている。


その中にネコの姿は見えない。


「本当だ」


健がホッと胸をなでおろす。


ようやく理解してくれたようで海斗のほうもホッとした。


このままずるずると帰る時間が遅くなってしまったら、ゲームは全然進まなくなってしまう。


そうなると結局夜遅くまでプレイすることになり、翌日母親に大目玉を食らうことになるだろう。


1度の寝坊ならまだ許されても、2度3度となるとそうはいかないことを、海斗はすでに知っていた。


「よし、じゃあ帰るか」


そう言って空き地へ背を向けてあるき出そうとしたときだった。