死神は死にたがり少女に恋をする

恋愛(ピュア)

桐生桜嘉/著
死神は死にたがり少女に恋をする
作品番号
1655084
最終更新
2022/03/02
総文字数
17,996
ページ数
25ページ
ステータス
未完結
PV数
357
いいね数
0
よくある恋愛物語が、とても眩しく感じた。

そして思ってしまうのだ、

こうしてお互いに想い合って、
幸せだと感じていられるのは、
どうせ最初だけだろう、と。

そしてその度に自分が
いかに醜く滑稽なのかを思い知る。



わたしは恋をしてから、
息をするのが下手になった。

心も淀み、

汚れ、

どす黒くなった。




もしも愛が、

ただただ相手を想い、
尽くすことなのだとしたら、

わたしは一生愛とは無縁の人間だろう。




恋を知って、

わたしは同じ気持ちを相手に求めた。


愛を知って、

わたしはそれを独占したがり、
もっともっとと求め、上限を知らない。




――そうして失った。

失って愛は憎悪に変わった。




わたしは恋愛をして、臆病になった。


泣き虫になった。


醜くなった。




自分が大嫌いになった。




そうして、死にたがるようになった。

どうせ、死ねないくせに。




だからわたしは、
偶然見えた死神に、感情を売った。


そうして、安らかな死を願った――……

あらすじ
 金木犀が咲き始めた頃。恋人に別れを告げられたものの未だ想いを寄せる桂花(けいか)は、自身の感情を抱えきれずにいた。ある日、大通りを歩いていた中、出逢ったのは命を刈り取るといわれる死神だった。死神に命を奪ってもらおうとするもののできないと言われ、桂花は代わりに、自身の感情を奪ってほしいと願う。
 感情を知らなかった死神は、少女の感情を食らう中、恋愛にもがく少女に心惹かれていく――。

 

この作品のキーワード

この作品の感想ノート

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品のひとこと感想

この作品には、まだ投票されていません。

この作品をシェア

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

pagetop