椿くんがそこで意味ありげにいったん切ると、妃花さんが気まずそうに目をそらしていた。


「今年は、来栖さんが編入生としてやってくることになった。成績は、このクラスに入るくらいの頭脳を持っていて、前の学校での率先したボランティア活動など、総合的に判断してローズには申し分ない。そこで、今年は彼女をローズにするのが一番公平だ、と学園長が判断した。以上!」


この話はもうおしまい、というようにパンと手をたたくと。

かなりの人が納得するようにうなずいていた。

椿くん、統率力がすごい。

というか、当の本人が一番納得してないんですけど?


「じゃあ、来栖さんがエクセレントのみんなとルームシェアするの?」


女子の問いかけに、椿くんはさらっと言った。


「昨日入寮して、もう俺たちと一緒に住んでるよ」