ケガも順調に回復して、松葉杖なしのOKも出て。

教室内でも楽しく過ごせるようになり、お昼も友達と食べるようになったからエクセレントルームを使うこともなく。

お昼に刹那くんとふたりきりになる機会もなく、私にとっては都合がよかった。

避けているわけじゃないけど、少しでもふたりきりになる時間を減らしたかったから。

その理由は……。


「寧々」


ある日の夕飯が終わり、後片付けに手間取っていたら、椿くん琉夏くん白樺くんの3人が早々とダイニングを出て行ってしまい。

残っていた刹那くんに呼び止められた。


……ふたりきりになったら、聞かれることがあるのがわかっていたから。