肝試しが終わり、宿舎に戻る。

ロビーにいると、声をかけられた。


「一条くんっ」


あれ……こいつら……。

よぎったのは寧々の顔。

確か、寧々と同室の女子で仲良くなった子たちだよな?


「なに?」


そいつらが俺になんの用だ?

しかも、息を切らして落ち着かない様子なのが気になった。


「来栖さん、知ってる?」

「え?」

「肝試しが終わってから見かけてなくて。エクセレントのみんなで集まったりしてるのかな? って思ったんだけど、もうすぐ消灯の時間なのに戻ってこないから心配で」

「なんだって?」