うわあ……これは思った以上だ。


「こっちどうぞ」


スマートにソファに私を促してくれる彼は、まったく気づいてないのか、気にならないのか。


「ありがとう」


私の方が落ち着かなくてどうしようもないよ。


それからメニューを見て、お店で人気ナンバー1だというロコモコのランチプレートを頼んだ。

隣のグループが食事を終えて帰った瞬間、聞いてみる。


「ねえ、刹那くんは気にならないの?」

「なにが?」

「ここにいる女性のお客さん、みんな刹那くんのこと見てるよ」


すると、刹那くんは「えっ」て顔をして。


「そう? そんなことないでしょ」


と、あっさり言ってのけるから、拍子抜けしちゃった。