「ならないだろ。賄賂の品とは全く違うし、もらったからって投票するしないは個人の自由。ただ、それで寧々のことを知って応援しようと思ってくれるのなら、それは寧々の努力の証だ」


説明は、すごくまっとうで突っ込みどころもない。

刹那くんがそう言ってくれるなら、絶対に大丈夫だと思える。

よしっ!

それなら、私にもできるかもしれない。

そう思ったら、急にやる気がわいてきた。



翌日は、土曜日。外出許可をもらって食材を買いに出た。

昨日の夜、遅くまで考えて決めたお菓子を描いたメモを手に、色々と調達。

小麦粉やバターに砂糖など。お菓子作りに基本のもの。

食後や授業の合間に手軽に食べてもらえそうなものとして、シュークリームやマドレーヌやマフィン。