そのとき、ふわっと温かい風が開け放した窓から流れてきて、彼の銀色の髪を揺ら
した。

太陽に照らされたサラサラの髪はとてもやわらかそうに映る。

あまりに綺麗で、ぽーっとしちゃう。


「俺のことは、刹那でいい。みんなそう呼んでる」

「は、はい……」

「それと、同級生なんだから敬語もいいよ。わからないこともあったら、俺に聞けばいい」

「はい……、っ!?」


……って、同級生だったの?

目を白黒させる私に、クスクス笑う彼。


同級生だとしても、こんな素敵な人のことを、慣れ慣れしく名前で呼んでいいのかな?

でも、知り合いがいない地へ飛び込む身としては、男の子でも知り合いができるのは心強い。


「な?」

「……う、うん、わかった」


だからお言葉に甘えて、そうさせてもらおうと思った。