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 わたしの宣言を聞いたみんなも意志が固まったようだ。

 リビングの中がピリリとした緊張感に包まれる。


 そうなると早かった。

 颯介さんの指示が飛ぶ。


「ユキちゃん、俺も行くよ。三つ子は引き続き準備を始めてくれ。ノートパソコン持ってくから、何かあったら遠隔で操作を頼む。瑛斗と央汰は三つ子のサポートに回ってくれ」

「了解っす!」

「分かりました」

 三つ子は無言でいつも以上に早く、無心でキーボードを打っている。

 岸本くんと伊刈くんは返事をするとすぐに三つ子のそばに行き自分たちのノートパソコンを開いた。


 それらを見届けてから眞白も立ち上がる。

「俺も行くよ。銀兄さんを助けて、金多兄さんに(かつ)を入れてやらなきゃ。……俺たち兄弟と母親の問題だ。見届けなきゃだしね」

 真剣な目で告げる眞白に無言で頷いてから、わたしは颯介さんに視線を戻す。


 目が合うと、彼の焦げ茶の目に強い意志の光を見た。

 颯介さんも、シロガネを助けるのだと強く思ってくれてるのが分かる。


「よし、行こうか」

「はい」

***

 わたしと颯介さんと眞白の3人は必要なものを準備するとすぐに外へ出た。

 柚木城学園へ――あの時計塔へと急ぐ。


「っ! 待った、誰かいる」

 学園に近づき校門の辺りに来ると、そこでうろうろしている人影が見えた。

 颯介さんの声に足を止め、その人影をよく見る。


「って、優姫さん⁉」

「え? 雪華ちゃん⁉」

 驚き互いに駆け寄り。

『どうしてここに⁉』

 と2人で声を合わせてしまう。