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夢の中、アリスは1人で夜の街を歩いていた。


それはよく知っている自分の街で、足は勝手にキユナの家へと向かっている。


青い屋根の可愛らしい一軒家の前で足を止めて、チャイムを鳴らす。


すぐに家の中から足音が聞こえてきて、キユナが出てきた。


すでにパジャマ姿になっているキユナはアリスを見ると少し怒ったような表情を浮かべた。


「一体どこに行っていたの? 連絡してもちっとも電話に出ないし、メッセージの
返事もしないじゃない」


キユナは本当に怒っているみたいだ。


アリスはそれに返事をせずに、キユナの部屋へと向かう。


2階の角部屋だ。


「もう、ちゃんと話を聞いてよね」


部屋に入って隅っこに座り込むと、突然キユナの声が遠くなった。


眠気が訪れてそれに吸い込まれる。


まぶたが重たくなり、立ちをして怒っているキユナの顔もやがて見えなくなってしまったのだった。