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ハルナとカナと仲良くなったセイコは放課後になると色々なお店に立ち寄るようになった。


人気のスイーツ屋とか、街の本屋さんとか。


時々学校の近くのお店を巡回している先生に出くわして怒られたりもした。


普段こんなことをしてこなかったセイコにはどれもが新鮮で楽しい出来事だった。


「じゃ、また明日ね!」


この日も3人でコンビニに立ち寄ってアイスクリームを食べた。


その帰り道、1人になったところで前方を歩く同じ制服の男女の姿を見つけた。


その後ろ姿に見覚えのあったセイコは咄嗟に物陰に隠れて2人の様子を見つめた。


2人はT字路に差し掛かり、足を止めている。


「本当に大丈夫?」


この声はユウキだ。


ユウキの声をセイコが聞き間違えるわけがない。


「大丈夫だよ。私にはユウキがいるんだし」


答えたのはトオコ。


トオコの声は少しだけ涙で濡れているようだ。


「でも、ハルナもカナも急にどうしたんだろうな? なにかあったのか?」


その質問にトオコは首を傾げている。


どうやら、急に自分から離れて行った2人のことを相談していたみたいだ。


「またなにかあったら俺に言うんだぞ? 教室ではできるだけ一緒にいるから」


「うん、わかった」


トオコは素直に頷き、やがて2人は手を振って別々の道を歩き出した。


その様子を見ていたセイコはスカートをきつく握りしめた。