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それから2人でケーキ作りを始めた。


今度はしっかりとケーキ作りの本を見て、忠実に再現していく。


「わぁ、スポンジがフカフカ!」


オーブンから取り出したスポンジケーキは学校でつくったときの倍は膨らんでいた。


それでもまだ少し膨らみが少ないくらいだったが、ミハルの心は高鳴った。


「いい感じじゃない。次は生クリームね」


スポンジを横に半分にカットして生クリームを乗せていく。


どれだけ慎重に包丁を入れても、やっぱりスポンジはガタガタになってしまった。


「これはまぁ、練習あるのみよね」


お母さんに言われて力なく頷く。


それからトッピングを乗せて完成だった。


学校でつくったものよりも幾分マシな気もするけれど、まだまだお店を持てるような状態じゃないことは一目瞭然だった。


本に書いてあるとおりのことも作れないなんてと、落胆してしまう。


しかし、出来上がったケーキを取り分けて一口食べると、美味しさが口いっぱいに広がった。


「うん。美味しいじゃない」


お母さんも頬をピンク色に染めて何度も頷いた。


「本当だ美味しい」