甘い毒に溺れ堕ちて

布団に横たわる彼らの体をトントンと優しく叩く。

寝具を蹴散らして大の字で眠るもう1人の弟と、ぬいぐるみを枕にして眠る妹。

2人の部屋は風斗の隣にあるのだが、まだ5歳なので母と一緒に寝ている。



「おーい、聞こえてるー?」

「「うう〜ん」」



体を揺すったら布団をかぶられてしまった。

声も動きも息ピッタリ。寝相は全然違うのに、こういう何気ない仕草や反応は同じで、目にするたびに双子っぽいなぁと感じる。



「うう〜んじゃない! 起きなさい! 幼稚園に遅れちゃうよ!」



その可愛さについ甘やかしたくなっちゃうけれど、今日は水曜日。見た感じ体調不良ではなさそうだったので、心を鬼にして叩き起こした。

寝ぼけ眼の双子をリビングに連れていき、ようやく朝食の時間。食事を終えた後は登校準備に取りかかる。


歯磨き、トイレ、髪のセット。

最後は弁当箱にご飯とおかずを詰め込んだら……。



「終わったら、晴日(はるひ)晴月(はづき)の着替え手伝って」