甘い毒に溺れ堕ちて

「特訓はいい感じ?」

「めっちゃくちゃいい感じ! 先月に何回か作って家族に味見してもらったんだけど、程よい甘さで美味しいって褒められた!」

「へぇ〜! 良かったね!」

「真彩ちゃんは? 最近何か作った?」

「何も。お手伝いで野菜切るぐらいしか。でもこないだ、新聞にシーフードチャーハンの作り方が載ってたから、お父さんが帰ってきた時に作ろうかなとは思ってる」

「シーフード!? めちゃめちゃ美味しそう〜。何が入ってるの?」

「エビとイカとかまぼこ。写真撮ってるけど、見る?」

「見る! 見せて見せて!」



藍くんはタオルケットを取っ払うと、椅子に座る私の正面に移動してきた。


キラキラと目を輝かせてじっと待つその姿は、まるでご主人様からの「よし」を待つワンちゃんのよう。

お肉よりも魚が好きって言ってたもんね。


スマホのアルバムアプリを開き、レシピをうつした写真を見せた。



「わぁお。想像してたのより3倍美味しそう」

「あとで送るね」

「ありがとう〜!」