甘い毒に溺れ堕ちて

トドメを刺されて、脳内は軽くパンク状態に。

体温が急上昇する中、「わかった! 認めるから!」と声を張り上げて降参した。


窓の縁に肘をついて、ふぅー……と深呼吸をし、暴れ出した心臓を落ち着かせる。



「可愛いねぇ。キュンキュンしちゃうよ」

「なんで服のこと知ってるの……」

「戻ってきた時、紙袋が増えてたから。覗くつもりはなかったんだけど、隙間から中身がチラッと見えちゃったから、おやおや? と思って調べたの」



ポケットからスマホを取り出した茉耶が、「これだよね?」と画面を見せてきた。どうやらお店の通販サイトから探し出した様子。

自分の詰めの甘さに、またもや嫌気が差してくる。



「私が夏目くんとパン選んでる間に、あま〜い時間を過ごしてたなんて知らなかったよ〜」

「別に甘くは……」

「またまた〜。恥ずかしがらなくてもいいんだよ? みんなでお洋服屋さんに行った時も褒めてたし」

「それはそうだけど……」

「何て言われた? 真彩ちゃんは何着ても似合うねとか? こんな可愛い姿誰にも見せたくないよぉ〜とか? それとも、試着室の中でいちゃいちゃしちゃったとか……!?」

「してない。恥ずかしがってもないから」