甘い毒に溺れ堕ちて

「いってきます」

「「いってらっしゃーい」」



新年度を迎えた4月。幼い家族に見送られて家を出た。

スクールバッグをかごに突っ込み、自転車に乗って登校する。


雲1つない快晴。風はやや強く、公園の桜の木からは、ひらひらと花びらが舞い落ちている。

今日は23度まで上がるって言ってたっけ。洗濯はもちろん、布団を干すのにもちょうど良さそう。


歩道を歩く人々を避けつつペダルを漕いでいたら、学校が見えてきた。

自転車から下りて校門に立つ先生に挨拶し、駐輪場へと足を運ぶ。


黒、黒、焦げ茶、黒、焦げ茶。うん。実に平和で落ち着く色合い。

髪型は気合い入ってる人が多いけど、新学期から指導は食らいたくないもんね。



真彩(まあや)ちゃーん」