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「へぇ、こんな写真も撮るのか」


恵一を工事現場へ引きずり込んだ光平はデジタルカメラの映像を確認して笑った。


リナの盗撮の他に、光平がクルミを拷問しているシーンもバッチリ撮られてしまっていた。


仮面をつけているのにと憤りを感じなくもないけれど、こうして恵一を捕まえることができたから、まぁよしとしよう。


光平は息絶えてしまったクルミの体を軽く蹴った。


顔は血まみれで悲惨なことになっているが、これだけのことで死なれてはつまらない。


「今度はどうしようかな。人間ってあまり強くないから、拷問の種類を考えなくちゃ」


光平は恵一へ視線を向ける。


恵一は逃げ出そうとするが、手足はオモチャの手錠で拘束されていてうまく動くことができない。


まるで死にかけの虫のように動き回る恵一の姿を見て光平は声をあげて笑った。


大物を狙うためにいろいろな道具を準備しておいてよかった。


恵一の場合は飛んで火に入る夏の虫だ。


と言っても、恵一はクルミより体力も力もあるから、もう少し弱らせないといけない。


光平は片手にハンマーを握り締めて恵一の前に立った。


「大丈夫だよ。ちゃんと手加減してあげるから」


そう言うと、恵一の頭部にハンマーを振り下ろしたのだった。