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動物保護団体の施設は町から少し離れた場所にあった。


同級生たちをかき集め、総勢10人で怜美はそこへ来ていた。


もちろん保護者も一緒で、みんな犬や猫を飼いたいと願っている生徒たちだ。


「うわぁ、可愛い!」


「お母さん! 私この猫ちゃんがいい!」


「俺はこっちの犬! かっこいいなぁ!」


みんながそれぞれ自分たちに合った犬猫を見つける中、怜美は保護されている動物の多さに驚いていた。


施設内は体育館みたいに広い空間なのだが、その空間のほとんどが動物で埋め尽く
されている。


10人も集まってくれたことを誇りに感じていた怜美だったが、これでは全然足りないのだ。


それでも施設の人たちは喜んでくれた。


この子たちに新しい家族ができることを、本当に心から望んでいたのだとわかる。