一樹へ視線を向けると、その周辺にはペットボトルの飲料とおにぎりが転がっていた。


どれも未開封で重行が食べられなかったのだとわかった。


「意外と弱かったね」


あたしは一樹へ向けて冷たく声をかけて、廃墟を後にしたのだった。