(優子は私のことを疑っている……。

もし優子にすべのことがバレたらどうしよう?

そしたら私は優子と友達でいられなくなる。

それだけじゃない。

私はきっと学校にもいられなくなる。

怖い……。怖いよ……。

優子に私のしたことがバレるのが怖いよ……)


私は優子と木村菜々子の話をしてから、その日はなにも話していなかった。


いつもなら私に近づいてきて、笑いながら話しかけてくる優子が私に近づいてこなかったから。


今までこんなことはなかったし、こんなことになるとは思っていなかった。


私と優子はいつまでもずっと友達で、大人になってもこの関係は変わらないと思っていたから。


優子はいつだって、私の近くにいてくれると思っていたから。


私は教室の隅で優子の背中を見つめてため息をついていた。


どうしてこんなことになってしまったのだろう?


私はただ、大好きな須藤拓実と仲良くなりたかっただけなのに。