「てめえら、見せつけやがって……」
「……なんだ、お前も出てたのかよ。巣ごもりはもうやめたのか?」
「ふざけるな!」
いきどおるシュトリの総長とは逆に、落ち着いたようすのマルバスの総長。
対面してるふたりのどちらが上かなんて、だれが見たって一目瞭然だった。
それでも人数に違いがありすぎる。
向こうもそれをわかっていたからなのか、はっと、まだどこか余裕そうにうすら笑った。
「女を守りながら自分の身も守るってか?はは、うちも舐められたもんだな!?」
ぐっと身体をかたくしたのはわたし。
そうだよ、わたしはここにいたら廉士さんは思うように動けない。
やっぱりここにいるのはまずい。
隙をみて走り出そうとしたけど、すでに後方もシュトリのかべができていてどうすることもできない。
しかも、廉士さんはちいさく笑った。
まるでおかしなことを聞いたかのように、眉をつり上げてわたしの肩を抱き寄せる。
「守るのはひとつだけでいい」



