病んでる僕と最強の勇者たち

「ベルミータ国の宝石?

そんな呼び方、大げさ過ぎるよ。

リリーの方が絶対にかわいいのに……」



リリーがぼそりとそうつぶやき、明彦は嫌な予感を感じていた。



「リリーたちがルエラを救っても、ルエラがブライアンを好きになっちゃダメだからね。

世のお姫様は、自分を救ってくれた勇者をすぐに好きになるけど、ブライアンを好きになったら後悔するんだからね。

ルエラがブライアンを好きになったら、ベルミータ国は堕落して、絶対に滅びるよ。

ってか、世界が滅びる!」



リリーの話の飛躍は何だろうと僕は思った。



そんな壮大な話しにすり替えなくても、素直にブライアンが好きだと、ひとこと言えば済む話なのに……。



シェーラはリリーの謎の気迫に押され、リリーと半ば強制的な約束をしていた。



「わかりました。

もしも姉が助かったときは、勇者様だけは好きにならぬようにと伝えておきます」



僕はリリーの態度に押され、ちょっと困っているシェーラに優しく笑顔で話しかけた。