病んでる僕と最強の勇者たち

いつもかわいらしいリリーが、ちょっと禍々しい黒いオーラを放ちながら、ブライアンへと近づいていった。



僕は怒り気味のリリーを見たことはあるが、こんな禍々しい黒いオーラを身にまとっているリリーを見たことはなかった。



そしてそんなリリーの姿は、いつものセクシーでかわいらしいリリーとは違っていて、まるで悪巧みをしている魔女のようにも見えた。



そんなリリーが一歩一歩、足音を忍ばせるようにしてブライアンに近づいていく。



そして、そんな異常な雰囲気にシェーラが気づいてリリーに目を向けたとき、リリーはブライアンの肩にポンと両手をのせて、何の前触れもなく魔法を唱えた。



「神よ、罪深きブライアンに天罰を与えたまえ。

電撃魔法、ビリビリマックス!」



リリーが魔法を唱えると、ブライアンが強烈な電撃にもだえ、カッコ悪く叫んでいた。



そしてブライアンはそのまま気絶し、シェーラの前で床に倒れた。