病んでる僕と最強の勇者たち

「おい、何をするつもりだよ。

まさか、魔法?

冗談はよせよ。

賢者の本気の魔法なんて……」



僕はひげ面の盗賊の言葉を無視して、右手に魔力をためていた。



そして僕はいつでも魔法を使えるように、体勢を整えていた。



「わ、わかった。

指輪は返すよ。

だからもう……」



ひげ面の盗賊が態度を変えても、僕はひげ面の盗賊を許すことができなかった。



こいつは今まで何人の幸せを壊してきただろう?



僕は沸々と沸き上がってくる怒りの中で、炎の魔法を唱えていた。



「これでもくらえ!

ビッグメラメラ!」



僕が自分で名づけたその魔法を唱えると、僕の右手から巨大な炎の塊が飛び出して、ひげ面の盗賊の方へ飛んでいった。



そしてその魔法はひげ面の盗賊に間一髪でかわされたが、僕は自分の魔法の威力に驚き、魔法が飛び出していった右手に視線を落とした。