病んでる僕と最強の勇者たち

「リリーは知ってると思うけど、僕は別の世界から転生してきて、この世界にいるんだ。

僕は元いた世界で一度死んだ。

でも、そんな僕をセクシーな女神のフローラが最強の賢者として、僕をこの世界で蘇らしてくれたんだ」



リリーは僕の目をじっと見つめ、僕の話を聞いてくれていた。



僕はそんなリリーの視線を感じながら、リリーに話の続きをしていた。



「それでね、そのセクシーな女神のフローラが、死んだ僕に元の世界での蘇りのチャンスをくれたんだ。

僕が蘇りのために必要なミッションは、このベルミータ国で、闇の魔王、ダーギルを倒して、ベルミータ国に日の光を取り戻すこと。

もしも僕たちが闇の魔王、ダーギルを倒したら、僕とみんなの冒険はきっとそこで終わると思う。

僕はきっと元の世界に戻るんだ」



僕はそう言って、ベルミータ国の真っ黒な空を見上げた。



この世界の暗闇は、元の世界にいたときの僕の心の闇に似ている。



僕は何の取り柄もない、引きこもりのアニオタで、友達なんて一人もいなかった。



そんな僕がこの異世界で最強の賢者になれたことは本当に最高の夢の物語だ。



僕は大好きなこの異世界のことを思いながら、リリーに話の続きをしていた。