僕はシェーラの言葉を聞いて、僕がとても期待されていることと、異世界転生した僕がとても強い設定になっていることに気づいた。



でも、僕はまだ自分の体の変化に気づいてないし、強くなった実感を持てなかった。



でも、セクシー女神のフローラの言葉を信じるならば、僕はこの異世界で最強の賢者になっているはずだった。



僕はそのことを頭の中でちぁんと理解し、勇気を持ってシェーラに言った。



「そうだよね。

僕は最強の賢者なんだよね。

きっと僕ならモンスターにも勝てるよね」



僕が言ったその言葉は、クラスの中で目立たず、空気のような存在になっていた但野明彦なら絶対に言わない言葉だった。



でも、フローラに夢の最強設定をもらった僕は、ほんの少しだけ強気になれてた。



そして僕は美しいお姫様のシェーラににっこりと笑うと、別れ際にこう言った。



「できるだけ早くベルミータ国に戻ってくるね。

僕はシェーラさんやベルミータ国の人を幸せにしたい。

それが僕に課せられてるミッションだから」



僕はシェーラにそう言うと、シェーラに背を向け、この部屋を出ていった。



出会いの街にいるはずの最強の勇者たちと出会うために。