* * *


「……遅い、いつまで待たせるの。」

「……まぁまぁ、蒼太。悪気はないわけだし」


結局、みんなのいる教室につけたのはもうお昼休みで12時半を回っていた。

蒼太くんは、私を嫌いだと思うから何も言えない。きっと心の中ではもっと怒ってるんだと思う。

だけど、お昼なら先に食べればいいと思っていたけど……そのお昼は私の手元にある。


「早く、陽平。飯…………」

「あ、あのさ……今日お弁当作って来たんだ。」


今朝は学校初日なのに早起きをして沢山のお弁当を作ったんだよ。いつもお世話になってるし。