だって、ベッドの上で永瀬くんが雑誌を読んでるんだもん!!


どうして私の部屋に永瀬くんが!?


「おいっ! 勝手に入ってくんなよ!」


がバッと起き上がった彼は、すごい形相で私をにらみつけた。


ひぃぃぃぃぃっ……!


これが噂の……!


私はまだお目にかかったことのない視線をまともに浴びて、ほんとに殺されるかと思った……って。


「えっ!?」


あわてて部屋の中を見渡すと、可愛らしいカーテンじゃなくて、とてもシンプルな内装が目に飛び込んでくる。


うそっ。


ここ、私の部屋じゃ……ない……?


永瀬くんの部屋!!


「……っ! ごごごごごめんなさいっ……部屋を間違えましたっ」


全部同じ扉だったから、間違えちゃったんだ……。


私の部屋はもうひとつとなりだったみたい。


すると、永瀬くんの視線がなぜか私にくぎ付けになっている。