それは相手も同じで。


「は? お前誰?」


私を見て、目を丸くしていた。


だって!


そこにいたのは!


「な、永瀬くんっ……!?」


私がもっとも苦手とする、クラスメイトの永瀬くんだったから!!


ど、どうして?


なぜ彼がここにいるのか、頭がついて行かない……。


「朔、この子が小春ちゃんよ。仲良くするのよ」


香織さんは、いたって当然のように永瀬くんに私を紹介するけど。


まさか。


「あっ、あのっ……」


立ち上がった瞬間、手に持っていたミニカーがぽろっと床に落ちる音がした。


「この子が息子の朔。むさくるしいかもしれないけど、我慢してね」


息子さんって、高校生だったのっ!?


『男の子』ってお父さん言ってたよね?