もしかして、電車通学で帰りが遅いとか?


それとも習い事?


──ガチャ。


と、ちょうどそのとき、玄関のドアが開いた音がした。


「あっ、帰って来たわ」


香織さんがそう言って立ち上がるから、少し体に緊張が走る。


子供といっても、これから一緒に暮らすんだから、嫌われたくはないし。


仲良くなるために、プレゼントを用意していたんだ。


てっきり幼稚園生だと思ってたからミニカーにしちゃったけど、小学生でも喜んでくれるかな?


それを握りしめながら彼を迎えようとドアに注目する。


そしてドアが開いて見えた姿に、私は固まった。


え……ええっ……!?