「も~、小春ちゃんったら~」
「香織さんこそ~」
そして、1時間もすれば私と香織さんはすっかり仲良くなっていた。
とってもお喋りが好きな人みたいで会話に詰まることもなく、一緒にいて気を使わせないというか、ほんとに気が楽で。
社交辞令かもしれないけど、「小春ちゃんが娘だったらよかったのに~」なんて言ってくれて、すごく嬉しかった。
でも、ひとつだけ気になることがあった。
いるはずの男の子の姿が見えないから。
「あの、息子さんがいるんですよね?」
「いるわよー。まだ学校から帰ってきてないけど」
「あっ、そうなんですね!」
もしかして、小学生なのかな?
てっきり、幼稚園生くらいかと思ってた……。
それにしても、今の小学生は帰りが遅いんだなぁ。
もうすぐ5時なのに。



