パクリ。
うわ~。
もう心臓ドッキドキだよ!
「うまいうまい」
朔くんは満足そうだけど、私はさらに暑くなっちゃって、アイスを食べても涼しくなんてならなかった。
「あのさ」
アイスを食べ終わると、朔くんが真面目な声で言った。
「無言電話、今でも掛かってきてる?」
思わぬ問いかけに、心臓が軽く跳ねた。
実は……あの番号からはまだ電話が掛かってきていた。
出ることはなくて、放っておいてる。
答えにくくて黙っていると。
「ちゃんと答えて」
私の手を握りながら、少し強い声で言う。
朔くんは心配してくれてるんだから、ちゃんと言わなきゃ……。
「……うん」
思い切って言うと、朔くんは特に驚いた様子はなかった。
そればかりか、まるで分かっていたような表情。



