小さい頃は、格好のせいもあるが誰もが俺を女だと疑わず。


オマケのおもちゃだって女の子用。


自分は女の子なんじゃないか?そう思い込んでいた時期もあった。


そりゃそうだろ。


ずっと、姉2人にそう育てられてきたんだから……。


「俺、朔だったらアリかもな」


「はあっ!?」


「俺もイケる」


「俺も」


「……」


とんでもないことを言うダチたちに絶句。


マジで頭が痛ぇ。


姉たちの言いなりになっていた俺も、小学校3年くらいから段々と違和感を覚え始めた。


遅いかもしれないが、やっと男としての俺が目覚めたんだ。


自分の意志で髪の毛をバッサリ切り、"男らしく"振舞うようになった。