お風呂から出てリビングに入ると、ちょうど朔くんがキッチンの灯りを消したところだった。


ほんとに夕飯の片づけをしてくれたみたい。とてもきれいになっている。


「お風呂いただきました」


そう言うと、朔くんが笑う。


「そういうのいいって、自分ちみたいに過ごせよ」


「あ、そうだよね」


そうは言われても、まだお客さん気分が抜けなくて……。


って、やっぱり自分の家みたいにするのは出来ないだろうなぁ。


「……あ」


希美さんは、まだソファで寝ていた。


「ねえ、希美さんどうするの?」


「ほっとけよ。ソファで寝るの得意だから」


「でも、このままじゃ風邪ひいちゃうよ」


朝は冷えるだろうし、ちゃんとお布団で寝ないと。