Drowse
ファンタジー
完
0
うぃずる/著
- 作品番号
- 1577047
- 最終更新
- 2019/10/12
- 総文字数
- 13,571
- ページ数
- 17ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 485
- いいね数
- 0
規則正しく鳴り響く心電図の音。
僕の手を握る彼女の息遣い。
真っ白な病室のベッドで横たわる僕は決して目を覚まさない。
いや……覚まさないんじゃない。
本当は覚ましたくないんだ。
このまま眠っていれば僕はずっと安寧でいられる。
病気に怯えたり無慈悲な現実に直面しなくていい。
それなのにどうしてここから出て行く必要がある?
それなのに彼女は僕の看病をやめてくれない。
懲りずに病室にやってきてはあの笑顔で僕の名を繰り返し呼ぶ。
もうやめてよ……もうやめてよ……もうやめてくれ!
僕が叫んだその時、彼女の存在は決定的なものとなって――
そして少女は現れたのだった――僕だけのアヴァロンの箱庭に。
僕の手を握る彼女の息遣い。
真っ白な病室のベッドで横たわる僕は決して目を覚まさない。
いや……覚まさないんじゃない。
本当は覚ましたくないんだ。
このまま眠っていれば僕はずっと安寧でいられる。
病気に怯えたり無慈悲な現実に直面しなくていい。
それなのにどうしてここから出て行く必要がある?
それなのに彼女は僕の看病をやめてくれない。
懲りずに病室にやってきてはあの笑顔で僕の名を繰り返し呼ぶ。
もうやめてよ……もうやめてよ……もうやめてくれ!
僕が叫んだその時、彼女の存在は決定的なものとなって――
そして少女は現れたのだった――僕だけのアヴァロンの箱庭に。
- あらすじ
- 精神的な病を患い、現実に苦しむあまり幻想に逃げ込んだ心音真冬(こころね まふゆ)。
彼が無意識下に作り出したその世界はイブという少女が住まう箱庭だった。
イブの正体や世界の真相を知った真冬は、『この世界が本当の気持ちじゃない』ことに気付き現実へと帰還する。
その後病を克服した真冬は登校中、ある事件に巻き込まれ再び箱庭へ戻ることになる。
そこで待っていたのはイブによく似た見知らぬ少女だった――
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