今度は、弘成に全身の写真を撮影してもらい、それをユーキへ送った。


しかし、いつものように写真を受け取った後のユーキは返事が遅い。


あたしの写真を使ってなにをしているのか、考えるだけで吐き気がした。


「千穂、大丈夫か?」


1人でぼんやりと座り込んでいると、新人が水を持ってきてくれた。


「ありがとう。大丈夫だよ」


極度のストレスを感じているせいか、不思議と空腹は感じなかった。


それはみんなも同じようで、食料に手を伸ばす子は少なかった。


あたしは新人から受け取った水をひと口飲んで息を吐きだした。


「ユーキっていう男のこと、聞いた」


隣に座った新人にそう言われて、あたしは俯いた。


できれば新人には知られたくなかったのだけれど、この狭い図書室の中じゃ隠し通せるハズもなかった。


「うん……」


「あれから返事は?」


「まだない」