そう思い、鼻をすすり上げる。


気が付かない内に涙が出てきていたみたいだ。


あたしは歯を食いしばって涙をぬぐった。


あんな奴らのために流す涙なんてない。


なにをされたって、あいつらのせいであたしが壊れてしまうことはない!!


自分に強くそう言い聞かせた時、布団の中で何かが蠢いていることに気が付いた。


「なに……?」


あたしの足辺りに、ぬるりとして暖かな物がある。


両手で布団を押し上げて布団の中を覗き込む。


暗闇に溶け込むように、何かが動いているのが見えた。


全身がスッと寒くなって行く。