放課後になってもあたしはすぐには帰らなかった。


帰る時間が遅くなるとまた罵倒される。


それは分かっていたけれど、今日はそれ所じゃなかった。


ソレの夕飯のことを考えていたのだ。


家に戻ると余計に血液は手に入りにくくなる。


そのため、学校内のトイレをくまなく確認し、ナイロン袋にナプキンを集めていたのだ。


と言っても、掃除を終えた後なので汚物は少ない。


「どうしよう、これじゃ足りないかも……」


そう言っても、血を集めるなんてやっぱり簡単なことじゃなかった。


誰かが怪我でもしない限り、手にいれることはできないだろう。