するとソレは長い指を使って器用にティッシュを持ち、血の付いた箇所に口を当てた。


みるみるうちに、ティッシュについた血が吸い取られて行く。


「すごい。そんな風にして食事をするんだね」


あたしはそう言ってソレの頭を撫でた。


1日どのくらいの食事をするんだろうか?


朝マットについた血を吸ったようだけど、今もこうして普通に食事をしている。


食事量は多いのかもしれない。


そうなると問題はどうやって血液を調達してくるかだった。


保健室の中を見回してみても、生徒の血がついたものなんてそう置いてなさそうだ。


視線を戻すと、赤かったティッシュはあっという間に真っ白になってしまっている。


「美味しかった?」


そう聞くとソレはまた眠たそうに目を閉じたのだった。