自分の机の中を覗かれるのはあまりいい気分じゃない。


余計なものは持ってきていないから大丈夫だけれど、「なにしてるの」と、しかめっ面をした。


「お前は黙って見てりゃいいんだよ」


朱里ちゃんがそう言い、あたしの肩を痛いほど叩く。


「さすがに学校には持って来てないか?」


次々とあたしのノートを開いては床に投げ落として夕子が呟く。


夕子は一体何を探してるんだろう?


床に落とされたノートを拾おうとした時、誰かの足があたしのノートを踏んづけていた。


ハッとして顔を上げる。


朱里ちゃんか、友里恵ちゃんだと思っていたが、それはクラスメートの隆二だった。


隆二はしゃがみ込んでノートに手を伸ばしているあたしを見下ろし、不適な笑みを浮かべた。


嫌な予感がする……。