2人が知らない相手って誰なんだろう。


そう思い、夕子を見る。


すると夕子は気まずそうな表情を浮かべて、顔を背けた。


「でもさ、なんで隣のクラスの子が春子の盗撮動画なんて流したんだろうね?」


朱里ちゃんが不思議そうにそう言ったので、あたしは思わず立ち止まっていた。


「隣のクラスの子……?」


「そうだよ。アユリと仲の良い子だったじゃん。名前、なんだっけ?」


首をかしげながらそう聞いてくる朱里ちゃんに、あたしは血の気が引いてくるのを感じた。


そんな、まさか……。


「ツグミ……?」


「そうそう! ツグミちゃん!」


朱里ちゃんが思い出したように大きな声で言う。