☆☆☆

翌日。


目が覚めてペンケースの中を確認してみると、あのシャーペンは元通りに使えるようになっていた。


起こった出来事でも、壊れたものでも、なんでも自分の思い通りだ。


鼻歌を歌いながら学校へ向かっていると、夕子達が後ろから声をかけてくる。


これも、もう馴れっ子になっていた。


「おはよぉアユリ! 昨日は面白かったね!」


きっと春子の教科書のことを言っているのだろう。


あたしも思い出すと同時に笑ってしまった。


「本当だよね。でも、春子があんなに簡単に謝るとは思わなかったなぁ」