「はぁはぁっ…」


全力で走り続けたせいか、膝が震えてガクンと地面に落ちてしまう。


呼吸もなかなか整わない。


もうそろそろ限界だ。



「おい、いたぞ!」



そう遠くない所から男の低い声が聞こえる。



立ち上がって逃げなければと思うけど



もうどうにでもなれと自棄になる。