誰かに愛されたくて、でも愛している人もいなくて。
そんな時に見つけたのが妖華のお姫様を愛で囲う妖華の総長。
あんな風に愛されたいと思った。
だけど、それが妖華の総長でもそうでなくても良かった。
でも好きな人も居ないなんて自分が空っぽに思えて、この世界に飛び込んだ。
「ねぇ、それなら僕のこと好きになってよ。愛してあげるよ?」
ユナの言葉に驚く。
その真意を探るためにじっとユナを見つめるけど「僕は真剣だよ」と逆に見つめ返されてしまう。
「何の気まぐれ?それともこれが神様のお役目ってやつなの?」
ひねくれた私はユナの言葉をそのまま受け取ることが出来なくて、感じの悪い返し方しかできない。