碧斗が来てから開いたままだった扉から、何処かで聞いたことがあるような声が聞こえる。 「前、居なかった幹部のやつだ。紹介したいんだが…大丈夫か?」 ベットから落ちたこの間抜けな状態はどうやらスルーしてくれるようです。 ただの貧血だろうし、もう大丈夫だ。そう、意味を込めて頷くと碧斗が手を差し出して私の体を引き上げてくれる。