抗争前夜。


もう辺りはすっかり暗くなり、静けさに包まれた時刻。


突如として現れた数点の光が闇夜の沈黙を切り裂く。



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とうとうこの時がきた。

目の前の倉庫を見上げ、ひとり決意を固める。いや、きっと少し前に立っている碧斗達も色んなことを決断しここにいるんだ。

ひとりじゃない。大丈夫。

そうみんなの背中が言っている。


たった数ヶ月前まではこの倉庫に居ることが当たり前だった。

なのに今はもう違う。

その事を思うと寂しさを感じる。


私達が立つ目の前にあるその倉庫は……


王嵐の溜まり場。