ねぇ、信じてよ。〜捨てられたお姫様〜



「悪かったな。」


それは…

何に対しての謝罪なのだろうか。


「なんで…碧斗が謝ることなんて何も無いでしょ?」


そうだよ。碧斗が謝ることなんて何も無い。


だって私が勝手に私だけが知らないことがあることに

寂しいと感じてショックを受けているだけだから。



「だってお前傷ついてるだろ?」


そ、うなんだけど…。

きっと、私が知ったって何も出来なかった。

碧斗の、牙龍のみんなの役に立つことを私は出来ない。


「瑠夏に余計な心配をかけたくなかった。

でも、結果として瑠夏が傷ついた。俺はお前を傷つけたくなかった。だから悪かった。」