「あのさ、朝陽が私を助けてくれたときってまだ私は牙龍の姫じゃなかったよね?」


「そうでしたか?」


俊は碧斗をチラッと楽しそうに見てから、はぐらかすように惚ける。


「そうだよ!なのになんで私のこと助けようと思ったの?」



「…そのうち教える」



少し間を置いてからそう答えた碧斗はちょうど着いた倉庫の中へ入っていく。