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俺の名前は立木秋夜(タチキ シュウヤ)。


その名前の通り秋の夜に生まれて来たそうだ。


20××年に高校に入学して、すぐコンビニでアルバイトを始めた。


最近のコンビニやスーパーは自動レジが主流になっているけれど、品出しや細かな作業にはまだまだ人の手が必要だった。


機械やロボットを大量生産することで実績を上げる会社も多く出始めてはいるけれど、それに伴って仕事を失う人や、失敗し多額の借金を背負う人も少なくない時代だった。


「秋夜今帰り?」


事務所を出たところでそう声をかけられて顔を向けると、私服姿の真城新人(シンジョウ アラト)が立っていた。


新人は大学1年生でここのコンビニで一緒に働いている。


バイト歴にしても人生歴にしても新人の方が先輩だったが、新人の気さくな性格のおかげで俺たちは仲がよかった。


「あぁ。新人は今日シフトだっけ?」


「いや、俺はただの買い物。秋夜今から暇なら花火付き合えよ」


そう言って手持ち花火を見せてくる。